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日本の名車
トヨタ・ランドクルーザー・BJ42/46
(昭和57年(1982年) ~ 昭和59年(1984年)11月)


「ランクル40系」と呼ばれる四輪駆動車の歴史は古く、1960年に始まった。
 世界的にも大変有名な車であり、まさしく世界に誇れる日本の名車である。
  当初はガソリンエンジンを積み、世界各地で主に業務用途で使われた。
   やがてディーゼルエンジン車が登場し、日本国内にも広がりだした。
    その最終型がBJ42およびBJ46である。   

<40系の呼び名の整理:アルファベット>
 「FJ」、「HJ」、あるいは「BJ」の最初のアルファベットはエンジン形式を示し、次の「J」は「Jeep」型であることを示している。ちなみにF型は6気筒ガソリンエンジン、H型は6気筒ディーゼルエンジン、B型は40系においては4気筒ディーゼルエンジンである。

<40系の呼び名の整理:数字>
車体長の短いショートホイールベース車は、その発売年順に「40」→「41」→「42」となっている。
車体長が中間的なミドルホイールベース車は、「43」→「44」→「46」となっている。
車体長が長いロングホイールベース車は、「45」や「47」となっている。

<40系の呼び名の整理:記号>
例えば「BJ41V」などの場合、「V」はバン、「P」はピックアップトラック、記号「なし」は幌車を示す。


初代のランクル40(1960年~)
 いわゆる「ランクル40」の歴史は、1960年にF型と呼ばれるガソリンエンジンを積んだFJ40、FJ43、そしてFJ45から始まった。しかしこのFJ40系はF型と呼ばれる3870ccもある6気筒ガソリンエンジンを積んでいたこともあり、世界各国において業務用途に使われたが、当時の車両価格、1ナンバー登録、税金、燃費などを考慮すると、少なくとも日本人一般ユーザー向けではなかった。
 このF型エンジンは1975年には4,230ccまでボアアップされ2F型に進化し、ランクル55型やその後継機種のランクル60系に搭載されることになる。

FJ40V ; 3,870cc 6気筒ガソリンエンジンを積む。
1,480kgのボディを125ps/3,600rpm、29.0kgm/2,000rpm(グロス表示)のパワーで駆動するハイ・パフォーマンス・マシン。

当時、海外向けにはこんなモデルも・・。
 HJ45LP・HJ45LPB(1960年~)

 FJ45LP ; ミドルホイールベースのピックアップトラック。左ハンドル。FJ40Vと同じガソリンエンジンを積む。


 FJ45LPB ; ロングホイールベースのピックアップトラック。ホイールベースは2950mmとなり、ミドルよりも520mm長くなる。


これも海外向けで、
 6気筒ディーゼルエンジン搭載
 HJ40系(1973年~)

 ロングホイールベースの45系に6気筒ディーゼルエンジン(3,576cc)を搭載したモデルである。ランクル初のディーゼルエンジン搭載車となった。1980年にはエンジンがH型から2H型(4,000cc)に変更され、車種名はHJ47Vとなる。
 全長がかなり長く見えるが、4,630 mmであって、4.7メートル未満という日本の小型車の枠内である。ただし、全幅は1,720 mmであるため、日本で所有するのであれば1ナンバーとなる。 

HJ45V ; 3,576cc 6気筒ディーゼルエンジンを積む。
 後席には向かい合って8人が座れる広大なスペースがある。乗降口は後部の観音開きのドアしかない。


1974年、B型4気筒ディーゼルエンジンが搭載され、
BJ40 と BJ43 がスタートした。

写真:GAZOO.com 名車館より

BJ40V(ショートホイールベース)
 1974年、ショートホイールベース車とミドルホイールベース車にB型4気筒ディーゼルエンジンが搭載され、BJ40 と BJ43 が誕生した。FJは1ナンバー登録であったが、BJはディーゼルエンジンであるため4ナンバー登録が可能となり、日本での台数が急速に増えることになった。


1979年2月、エンジンが2B型に換装され
BJ41 および BJ44 となった。
BJ40V型(3.0Lディーゼル、バン)
の主要諸元
(1974年~1979年)
形式名 BJ40V
ボディ形状 バン(ショート)
全長×全幅×全高 3.915×1.665×1.940mm
ホイールベース 2.285mm
車両重量 1,715kg
最大積載量 400 (0) kg
乗車定員 2 (4) 名
エンジン形式 B型ディーゼル
水令直列4気筒OHV
総排気量 2,977cc
ボア×ストローク 95.0mm×105.0mm
最高出力 85ps/3,600rpm
最大トルク 20.0kgm/2,200rpm
燃料容量 62L
変速装置 4速MT・フロア
駆動方式 パートタイム4WD
サスペンション 前後 半楕円リーフ
ブレーキ 前後 ドラム
タイヤ 7.00-15
最高速度 120km/h


←我が家にあるBJ41Vである (^▽^);
 乗れる実物があればいいのになぁと思うが、そんなに複数台のクルマを所有するわけにもいかないので、これでガマンである(^▽^)ゞ
 4気筒ディーゼルエンジンのBJ40が誕生してからおよそ5年後、そのディーゼルエンジンのボア(内径)が広げられて3,168ccに拡大された。徐々に厳しくなってくる排気ガス規制とパワーアップを両立させるためであると説明されている。
 外観上は同じように見えるが、エンジン以外にも、ヘッドランプの左右の間隔が広げられ、グリルの形状も少し四角くなった。その他にも鉄板、燃料タンクなど、様々な箇所が改良or変更されている。




1982年、エンジンが3B型に換装されBJ42およびBJ46となった。
 このモデルは2年間造られ、その後は70系ランドクルーザーへと
 オフロード四駆の血統を引き渡すことになる。


BJ42V ; ショートホイールベースの最終モデル(1982年~1984年)


写真:TOYOTA LAND CRUISER Data Library
BJ42V; 3,431ccの4気筒ディーゼルエンジンを積む、40系ショートの最終モデル。


BJ42V型(ショート・バン)の主要諸元
<主な変更点のみ>
形式名 BJ42V
エンジン形式 3B型
水令直列4気筒OHV
ディーゼルエンジン
総排気量 3,431cc
ボア×ストローク 102.0mm×105.0mm
最高出力(グロス) 98ps/3,500rpm
最大トルク(グロス) 23.0kgm/2,200rpm
変速装置 5速MT・フロア
 2Bエンジンのボアが更に拡大されて排気量アップとなった。それに伴い5速トランスファーに変更。外形寸法の変更は無い。



 BJ42Vのリアビュー。
 特徴は、左右開きの観音扉と、登るためのステップ、鉄板を曲げて付けただけのC型バンパー、そして、ランクル40で最も美しいと言われる左右の角にある曲面ガラスである。

 ↓三菱ジープのJ20Hもよく似たボディを持っていたが、曲面ガラスではない。



 ←BJ42Vの後席は2人乗りで、シートは対面式である。電車に乗っているようで、開放感いっぱいである。小さなシートであるため折り畳むとかなり小さくなり、荷物スペースの確保に好都合である。この頃までのショートホイールベースのオフロード四駆の後席はたいていこのような対面式であった。

BJ42Vのフロントグリル周り。
 神社の屋根のような、荘厳で味わい深い曲線のボンネット先端。両端はストッパーによって二重にロックされる。当初から変わらないフェンダーのラインもたいへん美しい。フロントグリルにはメッキが施され、高級感が漂う。





BJ46V ; ミドルホイールベースの最終モデル(1982年~1984年)

ミドル・ホイールベースのBJ46V
ショートボディのBJ42Vと較べると、お尻がどっしりして見える。その分、ラゲッジスペースは格段に広くなる。


 このシートはゼブラ柄と呼ばれた。


 助手席側にあるコンソールボックス。輸出向けで左ハンドルのランクルの場合は、こちら側にメーターパネルが組み込まれる。メーターパネルと同じ形状にして共用化が図られている。

←細身で大経のステアリングと、床から生えている長いシフトレバーが当時のクルマを象徴している。

BJ46Vのインパネ部分。無駄なスペースが無く、びっしりとスイッチや計器類が並んでいる。

 ランプやワイパーのスイッチがノブ式になっているため、特にスイッチ類が多いように見える。

 最終モデルに追加されたタコメーター。やはりこれは絶対に欲しいメーターである。3,500rpmからイエローゾーン、4.000rpmからレッドゾーンになっている。

3.4L直列4気筒のディーゼルエンジン。1気筒あたりの
排気量は、なんと858ccにもなる。

最終モデルにのみ与えられた5速
ミッション。実は1980年に登場した
ランクル60(BJ60)の5速ミッション
と共通である。高速道路使用を考
えると、やはり5速ギアは欲しいも
のである。


 ミドルホイールベース車はこのように前向きのリアシートになる。この席の定員は、なんと4名である。したがって、BJ46Vの乗車定員は6名である。


 リアシートを跳ね上げた状態。ショートモデルでは実現しようもない広いラゲッジスペースが現れる。

「ランクル40」に思うこと
 軽くコメントするわけにはいかないクルマであることは百も承知である。それこそ、地球規模で「ヨンマル」のファンが多数いらっしゃる。このクルマの何が人をそこまで惹きつけるのか・・。

ICON社製作の「Toyota Land Cruiser FJ44」
ランクル40への思い入れが、こんなクルマを作らせてしまった。
 上と左の写真は、米国にあるICON社という会社の製品である。トヨタに許可を得て作っているランクル40の復刻版である。この会社は他にもいくつかのメーカーのオフロード車を復刻版として生産している。
 外観はランクル40だが、中身は最新の技術と部品で作られているそうである。エンジンはゼネラル・モーターズ製の5.3L V型8気筒"Vortec"エンジン(最高出力350hp)。足回りも、写真からコイルバネやディスクブレーキが見えると思うが、最新のメカニズムで埋め尽くされている。
 すなわち、40の中身が復刻されているのではなく、外観のデザインが復刻されているわけである。中身は全く別のクルマである。換言すれば、ヨンマルのデザインが彼らを強く惹きつけたことになる。

トヨタFJクルーザー
 左の写真はおなじみのトヨタのFJクルーザーである。車幅が1.9mもあっては日本の駐車場では苦労するし、4LガソリンエンジンでJC08モード燃費は8.0kmなど、日本の市場では売れるはずのないスペックのシロモノであるが、本来は海外向けの商品である。
 ここに写真を出した理由はフロントグリルの楕円形のデザインがFJ40、FJ43、FJ45など、初期のランクル40を反映したものであるということである。
 「ランクル40に一目惚れした」などの言葉を比較的良よく目にする。やはり、一番の売りはその造形美なのであろう。

 私自身が四輪駆動車に興味を持ちだし、就職してクルマを購入できる立場になったときには、既に40系は生産を終え70系に移行してしまっていた。70系はパワフルで頑丈そうで良かったが、どちらかというと角の丸いデザインが好きなので、結局60系を購入してしまった。もし同時期に40系があったのなら絶対に40系を買っていると思う。
 我が家には40系のオモチャはいくつもある(^▽^); ↓ やっぱりこれが好きだったんでしょう。


 40系の乗り心地は三菱ジープよりはまろやかだが、ランクル60よりは粗い。前後板バネで、400kg の積載量とオフロード走行を考慮すれば、軟弱なバネで支えるわけにはいかない。4気筒の大排気量ディーゼルエンジンはそれなりの振動と音を発生するが、過給器無しのオーソドックスなOHVエンジンであるため、何十万㎞も壊れることなく走行可能である。高速域までヒューンと車速が伸びるわけではないが、圧倒的な低速トルクで重いものも引っ張ることが容易である。当時の鉄は本当によく錆びるが、骨組や構成部品そのものは頑丈で長持ちする。中古車市場ではけっこう高い値段で取り引きされており、錆びる部分の補修と定期交換部品の交換に気を使えば、何年にも渡って乗り続けることが可能であろう。


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